ポケダンTYO 〜零(ゼロ)〜 小さき勇者『ラルク編』

ポケモン不思議のダンジョン 時と闇、そして大空へ』
作者 メガ・フレイルがお送りする、
ラルク達の過去と真実を描く、長編小説!!
どうぞ長いのでごゆるりとお楽しみください・・・。
(12月7日 訂正あり)



これはまだ、
レクスが人間であり、ニゼットがタマゴの中にいる、
遠い過去の話…。




小さな森の片隅、
そこに仲良く暮らすピカチュウピチューの親子がいた。
生活こそはそこまで豊かではないが、
彼らはそれはもう、幸せな毎日だった。


しかし、それも続かなかった…。


ある日の事…
母親ピカチュウが出かけている頃…


息子のピチューが何かに気づく。
「…母さん?」すると次の瞬間!!


バキィ!!!


なんと扉がぶちぬけた!!
ピチューは慌てて逃げる。
「ボク…鬼ごっこはよしなっ…」
即座に回り込まれてしまった。そして初めてそいつの正体がわかった。
鋼鉄に覆われた肉体、ドデカイ体に鋭い爪・・・。



間違いない・・・この前母と出かけた時、
たまたまジバコイル保安官の刑務所に張り出されていたBランクのお尋ね者、
「・・・アーマルドだな・・・!!」
か弱い声でピチューが言う。
「・・・ふーん、わかってんじゃねぇか・・・なら話がはえぇ!来い!!」


バキィ!!!


強く頭を打たれた・・・!
そしてピチューはそのまま気を失った・・・。


それからしばらくしてみると自分は傷だらけ・・・。
その中、謎のポケモンに引きづられていた。
「大丈夫だ・・・何もしねえよ。俺の名は『キモリ』ヨロシクな。」
・・・口は少々荒いが、悪い奴ではなさそうだ。
「よ・・・ヨロシ・・・
「お・・・オイオイ・・・無理すんな。お前かなり弱ってんじゃねぇかよ!!」
そうだった・・・
自分は・・・・・・・・・?


彼は過去の記憶を失ってしまったようだ。母の顔も・・・。
だがこのキモリといると時期に思い出せそうな気がする・・・。


そしてしばらくすると大きなツリーハウスが見えてきた。
「これが俺の救助隊『ボルターズ』の本拠地だ。」
「ぼる・・たー・・ず?」
「あぁ。稲妻の如く、ポケモン達を救助・・・簡単に言えば、助けていくんだ!!」
「へぇ・・・」
「見たところお前行く当てがないんだろ?やってかないか?俺とお前が組めば最高のコンビだ!!」
「ん〜・・・」
「・・・あぁ、今日はもう遅い。この基地で休むか?」
ピチューはこくりと深くうなずいた。


そして、ピチューの救助隊としての日々が始まった。
最初はリーダーのキモリに怒られる事がしばしばあったものの、
彼らのコンビは最高なもので、
後に弟子としてゼニガメなのに口が達者女の子の『ニゼット』も仲間に加わり、
伝説の三人組としてその大陸中に彼らの名は広まり、有名なった。



だがそれも長く続かなかった・・・。
それはなんとピチューの母親である母親ピカチュウが亡くなっていた事が判明した事からだった。


ピチューはそのピカチュウが見つかった小さな森に飛んでった。
しかし、もう顔すら見れない酷い状態だった・・・。
話ではお尋ね者のアーマルドの手によるものだといわれているのだが、
彼にとっては犯人なんかどうでもよかった。


そして母を家にあったいい大きさの石の下に埋めた後、ピチューは言った。
「お母さん・・・ごめんね・・・ぼくいままでお母さんの事すっかり忘れていたんだ・・・」
すると、その石に何かポケ文字で彫られている事に気づいた。
「・・・?」
上にあった砂を払ってみた。するとそこにこう書いていた。
『我が息子、ラルクへ・・・
元気にやってますか?この文字を読んでいるという事は、私はもうラルクの前にいないと思います。
でも忘れないで下さい・・・あなたのその名前。それは有難い事なのです。
そして私の分まで・・・い・・・・い・・・・
親愛なるラル・・へ   母 セ・・・・・・より』
・・・途中かすれてよくわからなかった・・・。
しかし、心にしっかりと焼きついた。その母の思いが・・・。


それからそのピチューの名は『ラルク』という名を受け、しばらく姿を消した。
その間にリーダーのキモリも突如行方不明になり、ボルターズにはニゼットだけが残った。
だが、すぐに弟子としてコイルの『グルル』が加わり、そう依頼に人数不足になることはなかった。
しかし、後に自然災害が多発し、他に救助隊もでき、ボルターズは気がつけばブロンズまで成り下がっていた。
「くそぅ・・・あのラルクキモリはどこほっつき歩いてんのやろ・・・」
「どうせ、帰ってこないんだろ・・・はぁ・・・」
次第に弟子のグルルもマイナス思考になりつつもあった・・・。


そして、ある日超能力者であり、予知能力を持つ『ネイティオ』からテレパシーでその大陸の救助隊全員にこう告げた。
『皆の者・・・落ち着いて聞いて欲しい・・・今私はある予知をキャッチした。それはこの星の命運を揺るがす事だ。
それは・・・・・この星に・・隕石が向かっている・・・・。だが心配は要らない。私に名案がある。
だが・・・それはひとつの命と引き換えになるかもしれないのだ。勇気在りしものは、今すぐ大いなる峡谷に来ることだ・・・。』


しかし、それに出る者はなかなかにいなく、出たとしても、
大いなる峡谷に入るやいなや、ぼろぼろの状態で戻ってくるのだ。


そう・・・そこは神のみぞ入れる峡谷・・・ゴールドランクの者でもなかなかは入れなかった。


そして彼らはこう呟く・・・


ラルクさえいれば・・・』


そして数日が過ぎてしまった・・・
青空には赤く光る星が見え、自然災害も日に日に増えた・・・
「しゃあない・・・うちらが行くしかあらへん!!」
ラルクの為・・・みんなの為にもな!!」
ついにボルターズが立ち上がった。彼らもついにゴールドランクに伸し上がったのだ。


「いいのか?」「気をつけてけよ!」「ともだち、ともだち〜!!」
みんなが見送る。


そしてボルターズは大いなる峡谷に入っていった・・・


「・・・。」
後ろに黒い影をつけながらも・・・


そこにはエスパーポケモンが多く、ニゼットの得意の特攻も歯が立たなかった。
しかし、なんとか復活の種やオレンの実を駆使し、中継地点まで突破した。


「・・・なぁ・・・やっぱラルクが帰って来るまで待っといた方が良かったかいなぁ・・・」
「いや・・・奴ならもうここに来ているはずだ・・・」
「・・・え?」
「・・・んにゃ、あくまで俺の勘だがな♪」
「・・・そっか。
とりあえず今日はここで寝泊まりせぇへんか?もう夜も近い事やし。」
「・・・だなっ」


そして辺りは闇に包まれ・・・
・・・何か音が聞こえ始めた・・・。


「・・・なんや?」「ポケモン・・・か?」
すると呻き声が聞こえた。
「ヴグゥアアアアアァ・・・・」
「!?」「!?」
二人は腰が抜けてしまった。


なんとそこには巨大なアーマルドがいた!!




というとこで今回は終わり。(オイ
次回は〜伝説の救助隊『ボルターズ編』〜
あと外伝のまたさらに外伝〜真実の母『セリアス編』〜をお送りするぜ!!
まぁ、文化祭漫画の後になりそうだがw(コラ


PS.途中コイルの名前が抜けてましたw
  申し訳ないwww
   詳しくは、『グルル』です。あの目つき悪いコイルの。