織姫と少年(パターンB)

七夕は俺はいないんで、
短編小説を。(早いけど

今日は七夕･･･
でも俺はさほど嬉しくもなんともない。
俺には願いも何にもなく、
この変わらない日々を過ごせたらそれでいい。

−あの日がなかったら−

6月中旬･･･
俺はいつものように親友と話しながら帰っていた。
･･･ところが路地裏でなにやら目線が･･･

−あいつだ。−

分厚い眼鏡に、ぼさぼさの寝起きのような頭･･･
隣のクラスの『ネクラちゃん』だ･･･
しかし今日はなにやらおかしい･･･
N「ちょっと･･･」
･･･俺も親友も何やら胸騒ぎがした･･･
テレビの見すぎでもないし、冒険心が元からあったわけでもない。
･･･そこにはぬいぐるみのような子猫が何匹もいた。
･･･しかし何匹かはもう息が絶え、焦げ茶色の猫だけが･･･
まるで兄弟達の分まで生きようとしている猫一匹だけが、
まだ息をしていた。

全力で突っ走った。

今までにないような責任感というか･･･
『いのち』の重みというか･･･

慌てて近くにあった親友の家でミルクをやってみた･･･
･･･すると俺たちの思いならもうお見通しっというか･･･
その猫はとにかくがぶがぶと勢い良く飲んでくれた･･･
N「･･･よかったぁ･･･大丈夫？」
ネクラちゃんが今までに見せたことのない満面の笑み･･･
S「なぁ･･･ところでさ･･･こいつ･･･誰のうちで飼うか？」
･･･そういえば考えていなかった。
N「あたしが飼う！」
S「え･･･ネクラの家って猫飼えんのか？」
N「うっん･･･いや･･･」
O「なら俺が飼う。」
･･･自然と言ってしまった。
流れで結局俺のうちへ･･･。
･･･でも飼えなくもなかった。
いるといえば、亀一匹だけ。
しかしその猫は容赦なく俺の部屋で縦横無尽に暴れまくった･･･。
さっきのあの猫はどこへ行った･･･。
･･･ん？
そういえば名前を付けてなかった。
･･･とりあえずもうすぐ七夕というわけでそしてメスなわけでもあり･･･
ってわけで『アマノ』っと名付けた。
少し変な名前だが、猫は気に入ってくれた。

それからアマノと俺の生活が始まった。
･･･というかちょくちょく来ていたネクラちゃんがほとんど世話を見に来ていたようだが･･･
んで結局はアマノはネクラちゃんの方になついてしまった･･･
･･･俺って･･･

･･･だがたまに来る親友ともアマノと仲良くなり、
俺たちはなんだか、長年の友達のように仲良くなった。

それから七夕前日･･･
そろそろ夏の予定も考えつつあり、
アマノもごろごろとなんだか楽しみなような雰囲気を醸(かも)し出してる。
･･･わかってるのかな？

　PPPPP･･･

一本の電話が入った。
･･･なにやら母さんが重い顔で話している･･･
そして、電話を切りこう言った。
K「あの子･･･前から病気を患っていたらしいわよ･･･
　 なんでも･･･この辺の病院じゃ治らなくて
　 引っ越さなきゃならないって･･･」

･･･俺はネクラの入院してるらしい病院へ突っ走った。
それを追いかけるように、アマノも追っかけてきた。

N「あ･･･やっぱり･･･来たね･･･」
O「バカヤロウ･･･なんで･･･」
N「･･･だって私･･･もう･･･長くないから･･･一度でも友達を
ガチャっ
S「･･･いるじゃんか。俺たちが。」
ドアのそばで親友がムスッとした顔で突っ立っていた。
N「みんな･･･」
カリカリ･･･
S「ん･･･？」
A「みゃ〜･･･」
そこにはアマノがいた。たまたま場所が二階だったのか、そこにいた。
O「そういうわけだ･･･だからもう無理して･･･って
　 もうお前は遠くに行くんだったな･･･っはは･･･」
N「･･･くん･･･」
O「ん？」
N「最後にお願い･･･いいかな？」
O「なんだ？」
N「この短冊･･･私には似合わないから･･･あげる･･･。」
しわくちゃな紙に何やら書いてるようだが･･･
N「見ないでね･･･それはまた私たちが揃うまでそのまま･･･」

そして今日･･･
いつもならこの日はダラダラとゲームをしながら過ごすはずだった･･･
だが全てはアマノから始まった･･･
この短冊があるのも･･･そしてこの絆が生まれたのも･･･
･･･そして俺の描いた初めての願い･･･いや、夢は･･･

いかがだった？
尚、酷い出来なので、
あまり細かい指摘とかは･･･あ、でもまぁ･･･
あればどうぞ。(ぇ