ヒガンバナの散る頃に

こんなもの見るなら、
漫画見た方がマシだ!!(ぇ


我ながらに・・・まぁ酷い小説です。
ハロウィンも近いし、ヒガンバナもそういう時期だし。


山奥で少年は泣いていた。
名も知らぬ墓の前で。


秋の中頃、
彼は裏山にある祖母の墓参りに来ていた。
ついでに庭に咲いていた、ヒガンバナを植えた。
「・・・よし、早くばーちゃんの家に帰るか。
そろそろ帰らんと、
みんなに今日の焼肉全部腹の中にしまわれちまうしっ」


少年は走った。
だが・・・


ズコッ!!


「・・・ってぇ・・・
なんだよ・・・こんなところに石ころ・・・ ・・・!!」
何か気配がする・・・
「それは石ころじゃねぇ。ワシの墓じゃ。」
そこには明らかに古ーい感じの服装に身を包んだ少女がいた。
「わわ・・・俺・・・呪われちまったかな・・・何か・・・幻覚が・・・」
「ばーか!!あんたなんか呪わにゃせん!!!
その代わり、この墓の罪は償ってもらうぞっ!!」
「・・・それこそ呪いっぽくないか・・・?」
少年は少し焦る。
「なぁに、簡単なこと。ここの辺りにあるヒガンバナが全部散るまで
ワシのワガママに付き合え!!」
・・・やっぱりそういうのか・・・
少年は心の中で呟いた。


それから気がつくと少年は山から下り、
祖母の家の前に居た。
「・・・夢・・・?」


その夜・・・。
「おいコラ起きろ・・・おい・・・」
・・・奴だ。
「(やっぱり来たのか・・・ここまで・・・
ところでワガママってなんだ?俺は死にたくねぇぞ。)」
「ばーか・・・
あんたなんか殺させはせんよ。夜の『でえと』っちゅうもんじゃ。」
「(・・・はぁ!!?)」


こうして少年と謎の幽霊少女の夜の『でえと』が始まった。
少年は彼女が最初はどうも気に食わない感じのワガママ少女にしか思えなかった。
いつも言うことといえば、『菓子ないかの?』やら
『肩揉んでくれんか?』やらと・・・
しかし、少年には何か感じた・・・。
なにか・・・会った事のあるような・・・心の暖かい者の様な・・・


・・・しかしヒガンバナは無常にもあと一厘までとあっという間に散った。
「あーぁ・・・ワシはヒガンバナの咲く頃にしかこの世に居れんのにのぉ・・・」
「・・・それってさあ、もう消えるって事か?」
「そうじゃ。・・・もう少し・・・孫と居りたかったのぉ・・・」
「・・・ ・・・ ・・・え?」
少年が振り返った頃にはもう彼女の姿は無かった。
・・・そう彼女の正体は・・・


その後、彼は自分の躓いた石を調べた・・・
そこにはこう書いていた。
『ありがとう、あんたなら将来有望じゃ!』
・・・いつも彼の祖母が言っていた口癖だった。





ここまで読んでくれてありがとね(^w^;)